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熱中症にも漢方!症状に合わせた選び方は?

こんにちは、伊藤薬局です。
夏も終わりに近づいてきましたが、連日の猛暑の影響で、疲れやすい、のぼせやすい、体温調節が難しいなど、健康管理が大変ですよね。
その中でも、とにかく気を付けたいのが熱中症。
こまめな水分と塩分の補給、涼しい環境での休息は常識ですが、実は漢方薬も熱中症予防や、なってしまった時の回復にも役に立ちます。
熱中症になると、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節ができなくなりますが、これは「暑邪(しょじゃ)」による体へのダメージと中医学では考えます。
気や津液(体液)が汗と一緒に気も津液も体外に漏れ、不足した状態になる上に、十分な体液がないと流れも停滞してしまうため、体内に熱がこもったり、脱水状態を引き起こすんですね。
こういった症状を踏まえ、中医学では、4つの方法で熱中症に対応します。
1,体の熱を冷ます(清熱)
2,水分を補う(補陰・生津)
3,気を補う(補気)
4,気の巡りを整える(理気)
そして、症状によって選ぶ漢方も異なりるのですが、主なものを紹介しましょう。
①清暑益気湯(せいしょえっきとう)
熱中症にの代表的な漢方で、夏バテ予防にも
夏の暑さによる体力低下や食欲不振、倦怠感に効果的
気を補いながら暑邪を除き、体の水分を保ちつつ疲労回復を促す
②五苓散(ごれいさん)
体内の水分代謝を整え、むくみ、頭痛、吐き気、下痢、口渇など「水滞(すいたい)」の症状に
利水作用により余分な水分を排出し、体のバランスを回復させる
高温で湿度が高く、熱中症の症状が出始めた時に服用するのがおすすめ
冷たい物の食べすぎや飲みすぎ、めまいにも
③補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
体力や気力が低下した「虚弱体質」や「疲労倦怠感」に用いられる代表的な漢方薬
消化機能を高めて胃腸を整え、気(エネルギー)を補うことで、慢性的な疲れ、食欲不振、寝汗、風邪をひきやすい体質などを改善
術後や病後の回復期にもよく使わるる
④竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)
発熱後の体力低下や口の渇き、食欲不振、微熱、倦怠感など「熱のあとに残る虚弱状態」に用いられる漢方薬
体にこもった余分な熱を冷ましながら、気と水分を補って回復を促します
このように、熱中症といっても、気の不足、体液の不足、余分な水分が排出されず溜まっているなど、症状は様々。
特にこれだけの暑さが毎日続くと、気や津液を消耗するだけでなく、体内に籠った熱を発散できず熱中症になる場合が多くなるため、竹葉石膏湯のように余分な熱を取り除き、気と水分を補う処方が有効です。
そして、細かな状態に合わせて処方が違うため、どれを選べばよいかわからない、というお声もよくいただきます。
最近はドラッグストアで買えるものも増えてきましたが、ご自身に合うものを選ぶ場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
当店でも漢方相談を承ってます。
カウンセリングについては、こちらの記事をご参照ください。
https://ichikawa-chiba.mypl.net/shop/00000367874/news?d=3071748
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